「猫が水をよく飲むようになった」「食欲が落ちてきた」。こんな変化に気づいたら、腎臓病の兆候かもしれません。
猫の慢性腎臓病(CKD)は、シニア猫の死因の上位に入る非常にポピュラーな病気です。10歳以上の猫の約30〜40%が何らかの腎機能低下を抱えているとも言われています。
慢性腎臓病は完治が難しく、長期的な治療が必要になるのが特徴。月々の治療費が家計に大きな影響を与えるケースも少なくありません。この記事では、猫の腎臓病にかかる月額の治療費やペット保険での備え方をまとめました。

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猫の慢性腎臓病(CKD)とは
慢性腎臓病は、腎臓の機能が徐々に低下していく病気です。腎臓は老廃物のろ過や水分バランスの調整を担っている重要な臓器で、一度失われた機能は元に戻りません。
主な症状
多飲多尿(水をたくさん飲んで大量のおしっこをする)、食欲低下、体重減少、嘔吐、毛並みの悪化、脱水などが代表的な症状です。初期は目立った症状がないため、定期的な血液検査で早期発見することが重要です。
日頃から体重を記録しておくと、体調の変化に気づきやすくなります。自宅で量れるペット用の体重計があると便利です。
ステージ分類
慢性腎臓病はIRIS(国際獣医腎臓病学会)の基準でステージ1〜4に分類されます。ステージが進むほど症状が重くなり、治療の頻度や費用も増えていきます。
猫の慢性腎臓病は初期症状がほとんどないのが厄介なところ。7歳を過ぎたら年に1回は血液検査を受けることで、早期に発見できる可能性が高まります。
猫の腎臓病の治療費はいくら?
年間の平均治療費
アニコム損保のデータによると、猫の慢性腎臓病の年間の診療費は年間数万円〜十数万円程度(ステージにより大きく異なる)で、通院回数もステージによって変わります。
ステージ別の月額治療費目安
ステージ1〜2(初期):月額5,000〜10,000円程度。定期的な血液検査と療法食が中心です。
ステージ3(中期):月額10,000〜25,000円程度。皮下点滴や投薬が加わり、通院頻度が増えます。
ステージ4(末期):月額20,000〜40,000円以上。毎日〜数日おきの皮下点滴や複数の薬の投与が必要になるケースもあります。
主な治療内容と費用
皮下点滴(皮下補液)は1回あたり2,000〜5,000円程度。血液検査は1回あたり5,000〜15,000円程度。内服薬は月額3,000〜10,000円程度。療法食は月額3,000〜5,000円程度です。


ペット保険で腎臓病の治療費は補償される?
基本的には補償対象
猫の慢性腎臓病は、ほとんどのペット保険で補償対象です。通院・入院・手術のいずれも対象になるのが一般的です。
補償割合による自己負担の違い
年間27万円の治療費がかかる場合、補償割合70%のプランなら自己負担は約81,000円。50%のプランなら約135,000円になります。保険料との兼ね合いで判断しましょう。
通院補償の重要性
慢性腎臓病は年間15回以上の通院が必要になるケースが多いため、通院補償の回数制限と1日あたりの限度額が特に重要です。年間20回以上、できれば回数無制限のプランを選ぶのがおすすめです。
加入のタイミング
腎臓病を発症してからでは、その病気が補償対象外になったり加入できなかったりする可能性があります。猫が元気な若いうちに加入しておくのがベストです。
慢性腎臓病は長期間の治療が必要です。通院補償の年間上限額が低いプランだと、途中で補償が切れてしまう可能性があります。年間限度額が高いプランを選びましょう。
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腎臓病の早期発見と予防
定期的な血液検査
7歳以上の猫は年に1〜2回の血液検査が推奨されます。腎臓の数値(BUN・クレアチニン・SDMA)をチェックすることで、早期に異常を発見できます。
十分な水分摂取
猫にしっかり水を飲ませることが腎臓への負担を減らします。ウェットフードの活用や、流れる水が出るタイプの給水器を設置するのも効果的です。
適切な食事管理
シニア期に入ったら、腎臓への負担が少ないフードに切り替えることを検討しましょう。療法食への切り替えは獣医師と相談して決めるのがベストです。


猫の腎臓病Q&A
Q. 腎臓病は若い猫でもなる?
シニア猫に多い病気ですが、若い猫でも先天的な腎臓の異常や急性腎不全を発症することがあります。年齢に関わらず定期的な健康チェックは大切です。
Q. 自宅で皮下点滴はできる?
獣医師の指導のもと、自宅での皮下点滴が認められるケースもあります。自宅で行えれば通院の負担が減り、費用の節約にもつながります。
Q. 療法食は市販のフードでもいい?
腎臓病の療法食は、たんぱく質やリン、ナトリウムなどが調整された専用フードです。市販の一般的なフードでは代替できないため、獣医師が処方する療法食を使用しましょう。
Q. 腎臓病の猫の余命は?
ステージや治療開始のタイミングによって大きく異なります。早期に発見して適切な治療を行えば、数年にわたって良好な生活の質を維持できるケースも多いです。
Q. 腎臓病の猫にしてあげられることは?
水分をしっかり摂らせること、療法食を続けること、ストレスの少ない環境を整えることが基本です。皮下点滴を自宅で行えるようになると、通院の負担も減ります。また、猫が穏やかに過ごせるよう、静かで温かい居場所を用意してあげることも大切です。
Q. 腎臓病のステージはどうやって判定する?
血液検査でクレアチニンやSDMAの数値を測定し、IRIS(国際獣医腎臓病学会)の基準に基づいてステージを判定します。尿検査(尿比重・尿タンパク)や血圧測定の結果も加味して総合的に評価されます。
Q. 慢性腎臓病の猫に点滴はどれくらいの頻度で必要?
ステージによって異なります。初期は月に1〜2回程度ですが、ステージが進むと週に2〜3回、末期には毎日必要になることもあります。通院の負担を減らすために、獣医師の指導のもとで自宅点滴に切り替えるケースも多いです。
猫の腎臓病は早期発見・早期治療が何より大切です。シニア期に入ったら定期検診を習慣にしましょう。
まとめ
猫の慢性腎臓病の治療費は、年間平均で約27万円、月額にすると約23,000円程度が目安です。ステージが進むほど治療費は増え、末期には月4万円以上かかるケースもあります。
ペット保険に加入しておけば、治療費の50〜70%が補償されるため、長期にわたる治療の負担を大きく軽減できます。通院補償が充実したプランを選んでおくことが、腎臓病への備えとして特に重要です。
参考リンク:アニコム家庭どうぶつ白書 / 日本獣医師会 / IRIS 国際獣医腎臓病学会
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